JICA地球ひろば主催の代表米司によるオンラインセミナー
『子どもたちの“非認知能力”を育む運動会〜アフリカ・ルワンダ共和国をつないで〜』
7月27日に無事終了しました。
セミナーを通して小学生から大人まで80人以上の方が参加してくださり、ルワンダにいるNPO法人ルワンダの教育を考える会のマリールイズさん、そしてJICA地球ひろばのスタッフのみなさんとつながる事ができました。
冒頭で、2015年から始まったプロジェクトの説明と、今回のメインテーマでもある非認知能力の学術的な紹介のあと、昨年私たちが活動をしたルワンダをつなぎ、マリールイズさんとのトークセッションとなりました。参加者から頻繁にチャットが飛び、大いに盛り上がりました。
ルワンダは、1994年に起こった内戦による大量虐殺で100万人の犠牲者を出し、これは「20世紀最大の悲劇」といわれています。マリールイズさん家族も難民となり、隣国へ逃げたそうです。「戦争はなぜ起こるのか?」と問い、その答え「平和と発展の鍵は“教育“」だという信念のもと、自らルワンダに学校を建てたということですから、本当にすごい人です。
わたしたちは、「非認知能力の向上は、子どもたちの未来の選択肢を広げ、これが平和な世の中へとつながる」と信じて、にワールドキャラバンの活動を行なっています。
昨年、ルワンダで子どもたちと運動会を行い、この活動が間違いではない!と確信する出来事がありました。
私たちが帰国したあと、子どもたちがそれを証明してくれたのです。
マリールイズさんは、その運動会の後の子どもたちの様子を話してくれました。
実は、運動会開催日のすぐあとに、子どもたちは中学に上がるための国家試験を控えていたそうです。先生たちからは、大事な時期に運動会なんて、という声も上がったとか。
ところが、子どもたちは運動会の準備を進める中、勉強をするモチベーションが高まり、試験の結果が他校に比べてよかったそうです。
また、知的障がいのある男の子が、運動会の練習をする友だちの姿を見て、「自分にもできる」と自信を持つことができ、徐々に仲間に溶け込んでいったそうです。
運動会は、「人と協力し合う」「失敗してもへこたれない」「違う考えを受け止める」「自分で考え想像する」・・・といった数値で表すことができない「非認知能力」を高め、そして、ルワンダの子どもたちのように勉強へのモチベーションをも上げることができました。また、障がいのある男の子は自分の能力に気づき、そして彼を見た子どもたちも「友だちの意外な一面」を発見したのではないでしょうか。
マリールイズさんは、運動会をまずは自分たちでできるようにする、そして先生たち自身が他の学校へと伝えていければ良いと話してくれました。いいものは独り占めしないで、世界中の子どもたちに広げていきたいと。
未だ新型コロナウイルスが収束せず、先が見えない状況が続いていますが、私たちが今できることを考え、少しずつ前に進んでいけたらと思います。
国境を超えて全ての子どもたちにUNDOKAIを!
改めまして参加者のみなさま、JICA地球ひろばのみなさま
ありがとうございました。
月ごとに見る